GWずっとゲーセンに入り浸っているのも何なので、通勤途中に吊り広告やポスターを見て、気になっていた「王羲之から空海へー日中の名筆 漢字とかなの競演」という書の展覧会を大阪市立美術館に見に行ってきた。
ぶっちゃけ書道をやっている訳でも無いし、書に然程関心がある訳でも無いが、何故見に行ったかというと、ぶっちゃけ「とめはねっ! 鈴里高校書道部」という漫画の影響です。はい。
「とめはねっ!」は好きな作品で、主人公「大江 縁(おおえ ゆかり)」と縁が入部する鈴里高校書道部の面々、それを取り巻く周囲の人々といったキャラクターが生き生きと表現されているのと、一見して分かりづらい書のことをストーリーや蘊蓄に織り交ぜて分かりやすく説明しているのが魅力である。全14巻という程良い長さで中弛みもなく完結しており、結末も爽やかである。
大阪市立美術館は天王寺公園内になるということで、市営地下鉄でなんばから天王寺まで移動し、そこから天王寺公園まで歩く。今日は天気が良く、少し暑いくらいだが、風が気持ち良く、歩くには丁度良い日だった。大阪市営美術館は西洋風の立派な建物で、入り口には今回の展示のPOPが飾られていた。
大人1300円を払って入場した。今回の展示は題名にもなっているように王羲之を出発点として日中の名筆を過去から近世まで遡っていくような流れになっている。
当然当方の書の知識はからっきしなので、「上手い」とか「こんな昔のものが今まで良く残っていたな」とか凡庸な感想しか出てこない。
さて、当初の引っ掛かりである「とめはねっ!」関連については充実していて、以下のような作品が関係していたと思う。(気づいていないものもあるかも)
・蘭亭序(王羲之)
・九成宮醴泉銘(欧陽詢)
・雁塔聖教序(褚遂良)・・・参考展示
・高野切
・寸松庵色紙
・本阿弥切
・針切
また、筆者だと、
・顔真卿
・蘇軾
・米芾
・空海
・良寛
の作品があった。
「とめはねっ!」はさておき、気にいった作品としては、摩訶般若波羅蜜経 巻第十四(フォントのような美しさ)、傅山の嗇廬妙翰(あらゆる書体・文字が一巻の中に収められている)、今光明最勝王経 巻第三・巻第四(紫紙に金文字が綺麗) などがある。
何にせよ、1500年以上前のものが現存していて、それを誰でも普通に鑑賞できるというのは素晴らしい(他の美術品もそうであるが)ことだと思った。また、ある分野で最高と呼ばれる作品に触れることができるというのは意味があることだと思う。
「とめはねっ!」が好きな人はもちろん、展示会のリンク(王羲之から空海へー日中の名筆 漢字とかなの競演)を見て、気になる作品があるようだったら、行ってみると良い。
帰り道、大阪市立美術館の玄関から真っ直ぐ北に行くと、新世界に出た。新世界を歩くと原色系の看板や飾り物の店がたくさんあり、なかなか楽しい。
通天閣に行き、展望台に登ろうとしたが、50分待ちということで諦めた。
その後、通天閣から通天閣本通を歩き、恵比寿町に出て、そこから北に行き、日本橋を歩き、途中昼食にラーメンを食べて、帰宅した。